221番道路

『しんかいのウロコ』を持たせて通信交換

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 思いついた内容がどうにも深夜2時を回ってから書くには重すぎるというか、より思考をまとめるべき題材だったがゆえに諦めて、すかさず月曜日へとパスしたままその月曜日も終わっていった先週の話はさておき、いよいよTWICEがカムバを果たした。個人的なイメージとして、2018年までのTWICEには街のネオンみたいに明るくて鮮やかな光を感じていたのだが、2020年以降のTWICEはもはや閃光のごとく強烈な光を本人たちが放っており、光によってその背後に落ちる濃い影まですべてを含んでいるような印象を受ける。好きになったのは2017年の彼女たちであり、TWICEに限らず自分が真正面から好きだと感じるのはポップな楽曲や映像ではあるのだが、歳月を経たうえでフィットしているのは現在の方向性であるということそれ自体には共感している。もう2023年ともなると、そのように進化を遂げたTWICEの魅力や楽しみ方を十分に理解できるようになった「つもり」でいたのだが、今回の『SET ME FREE』を受け、その「つもり」がようやく実体を伴ったという感覚があり、とても明確に「ここにしかない良さ」を見出せたように思う。

 いま感じている範囲でその良さを表現するならば、重厚で上品なのにキャッチーさが綺麗に残っている、といったところだろうか。出会った瞬間からのTWICEの凄さであり、だからこそ当たり前で意識できていなかったのだが、楽曲やダンス、それらを合わせたパフォーマンスがえらく記憶に残る。その性質が雰囲気を変えながらも永遠に続いており、開幕で9人が縦一列から展開し、美しいメロディーでサビまで滑らかに運ばれ、手錠を噛みちぎられた瞬間、これが全部揃っているの奇跡だよね?という気持ちにさせられた。シンプルでかつ魅力的である状態こそが最高だと思っているので、複雑なメッセージ性や設定の斬新さを押し出そうとしないところも本当にかっこよくて、やはり僕にとってこれ以上ない至高のグループだと実感した。そこに重ねて「OPEN RUN 2015.10 - ∞」なんてさらっと記されてしまった日には、もう情緒が無理だなという気持ち。

 

 ということで、この記事の最初で述べた経歴の通りもちろん長期会員なので、5月にはスタジアムのアリーナ席を陣取り、ポップで重厚で美しくて強烈なTWICEの光を全身に浴びてこようと思います!チョンマル楽しみ!